甲州弁と「へえ、だめどう」
山梨県の方言である甲州弁では、いよいよもう諦めるしかないときに、「へえ、だめどう」と言います。
たとえばサッカーをテレビ観戦しているときに、後半途中で追加点を入れられ、もう勝てないと悟った山梨県民は、「へえ、だめどう」とため息交じりに零します。
意味としては、「もう駄目だ」なのですが、「もう駄目だ」という言葉では表現しきれない微妙なニュアンスがあり、僕も割と使う甲州弁の一つです。
若者同士で言うことは少ないかもしれませんが、家では、「へえ、だめどう(へえ、だめどぉ)」と言っているのではないでしょうか。
発音的には、「へえ、だめどう」「へえ、だめどぉ」「へえだめど」など多少使い分けます。
他に、語尾を変えて「へえ、だめずら」「へえ、だめどうに」などと言う場合もあります。
この「へえ」というのは、標準語の「もう」の代わりだと思っていたのですが、今思い返してみると、「へえ、もうだめどう」「へえへえ、もうだめどう」と言っているときもあり、「へえ」の謎は深まるばかりです。
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