甲州弁「いっさら」の意味
山梨県の方言「甲州弁」のなかで、「いっさら」という言葉があります。
これは、「少しも、全然」という意味で、たとえば、「いっさら来んじゃんけ(全然来ないじゃん)」といった使い方をされます。
ただ、全然は、「全然大丈夫」のような「全然+肯定」の言い方があります(これは別に誤用ではないようです)が、「いっさら」は肯定の場面では使いません。
いっさら大丈夫、などとは言わず、いっさら〜しない、という否定の場合に使用します。
アクセントは、「いっさら」と「さ」に置かれます。
決して高齢の方だけに使われる方言ではなく、割合、若者のあいだでも割と使用される言葉ではないでしょうか(僕は普通に使います)。
甲府市のサイトでも、「いっさら」は、よく使う甲州弁アンケートで9位に選ばれています。
漢字の表記はありません。
他の地域では、長野県でも「いっさら」という方言はあり、どうやら同じような意味のようです。
キャン・ユ-・スピ-ク甲州弁? がんばれ!みんなの甲州弁/樹上の家出版/五緒川津平太
posted with カエレバ
甲州弁を読む てっ!ずくん、あるじゃん。/東京図書出版(文京区)/渡辺雄喜
posted with カエレバ
新樹の言葉 改版/新潮社/太宰治
posted with カエレバ