甲州弁にある「の」抜き言葉
僕は山梨で生まれ育ち、高校卒業後に東京に上京しました。不思議なもので県外で生活していると自然と方言が消え、山梨に帰ったり家族や地元の友人と電話で話していると方言に戻ります。
山梨で標準語を話しても別に違和感はないのですが、県外で甲州弁を話そうとすると、自分のなかで一枚多く服を羽織らなければいけず違和感が凄いです。
方言で話してみて、と言われると、途端にしゃちほこばってカタコトになります。
それでも、方言と知らずに使ってしまうもの(「掻く」ことを「かじる」と言う)もあれば、体に染み込んでしまってつい使ってしまっているものもあり、その一つが、「の」抜き言葉です。「の」は「ん」に置き換えるときもあるので、「ん」抜き言葉とも言えるかもしれません。
あるのだから → あるだから
気をつけて行ってくるんだよ → 気をつけて行ってくるだよ
あいつはそういうことを言うんだよね → あいつはそういうこん言うだよね
なんだか文字にすると変な気がしてきました。「気をつけて行ってくるだよ」。でも、こういう風に、「〜するだよ」というのは頻繁に使う言い回しです。
キャン・ユ-・スピ-ク甲州弁? がんばれ!みんなの甲州弁/樹上の家出版/五緒川津平太
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甲州弁を読む てっ!ずくん、あるじゃん。/東京図書出版(文京区)/渡辺雄喜
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